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詩舞 星舟流 上席正師範
見城 星梅月(けんじょう せいばいげつ)

プロフィール

本名 横室真弥(よこむろまや)
平成2年2月10日生まれ
公益財団法人 日本吟剣詩舞振興会公認
常葉学園高等学校、日本大学芸術学部演劇学科日舞コース卒
2歳より祖母・見城皛嶺、母・見城星舟に師事
平成25年度 公益財団全国剣詩舞コンクール決勝大会 優勝、NHK杯・会長賞受賞
2018年度 静岡市芸術文化奨励賞 受賞

これまでの私

「かかさまぁー!」

はじめまして。見城星梅月と申します。
2歳に初舞台をふみ、今日まで詩舞を舞ってきました。見出しの「かかさまぁー!」は、その初舞台のときのセリフです。
私が務めたのは、細川ガラシャ(玉子)の娘役。このセリフは、ガラシャが幽閉されようとする親子の別れの場面で、娘が母に向かって叫ぶセリフです。2歳なので、はっきりとは覚えてないのですが、恐いもの知らずだった私は、舞台に立つのがとにかく楽しくて楽しくて仕方がありませんでした。

しかし、稽古のときにはとーーっても厳しかった母・・・まだ子供だからといって手加減なんてしません。でもそのおかげで、忍耐力と負けず嫌いの根性だけは小さい頃から身に付きました!(笑)


10転び11起きのコンクール

見城星梅月

スパーンッと紙が飛んできました

吟剣詩舞には、公益財団が主催するコンクールがあり、私は中学1年の頃から挑戦し始めました。初めて出場した時はドッキドキの緊張で、舞台袖で気持ち悪くなってしまったのを覚えています(~_~;)

「途中で扇を落としたらどうしよう・・」
「舞台、すべるかな・・・」

なんて余計なことばかり考えていました。きっと舞台化粧していても、顔が青白くなっているのが分かったのではないかと思います・・・。

師匠である母はやはり厳しく、稽古中には、よく振付の紙がスパーンッと飛んできました。
「目が死んでるよ!」「どこ見てるんだ!」
「もうやめてしまえ!!」
とか、よく目線や目の表情のことを注意されました。

コンクール挑戦中は、どう表現したら良いのか、いきどまり、ストップしてしまった事もありました。舞うことが楽しくなくて、良い想像や理想の姿も出てこなくて、稽古のたびにビクビクしていました。さらに、成長の過程で一気に身長が伸び、自分の身体をどう扱えばいいのか、コントロールが効かないこともあったり・・・。

でもそうやってモヤモヤしている中、不思議なもので、ふと突然頭の中の視界が開けてくる時があります。そういう時の、体に漲っていくパワーを感じた時の感覚はとても好きです。
本当にたまーにしか訪れないんですけどね。

袴と扇

中学・高校時代、私は剣道部に所属していたのですが、部活とコンクールの両立もなかなか大変でした。それでも続けられたのは、まわりに負けるのが嫌だったこともありますが、やはり母がこわいというのがあったからで・・・。

コンクールの少年の部(11歳~18歳)では、決勝大会までは行けたものの全国優勝には届かず、18歳の時はとても悔しい思いをしました。その悔しさから「必ず優勝をとる」と意気込んで、毎年出場した青年の部(19歳~34歳)。ようやく、23歳にして全国優勝をいただくことができました。


むしろ今からがスタート

しかし、あんなに願っていた全国優勝ですが、正直、「ヤッター」と手放しでは喜べませんでした。自分が持っている力を出し切れていなかったモヤモヤ感や、ずっと目標としてきたコンクールから卒業するという寂しさがじわーっと込み上げてきたのです。
「ここで終わりではなく、むしろここからがスタートなんだな・・・」と外にポンと投げ出されたような、なんともいえない気持ちになりました。

でも、このコンクールのおかげで自分の舞をじっくり見つめ、研究していく時間が持てたことは、本当に幸せなことだったと思います。


「和ものびと」日本人であるからこその使命

富士山

今回、この和ものびとには、発起人である藤間翔央さんからお声掛けいただき、賛同することが多く、参加致しました。私自身、和ものびとに参加されるような、日本の文化・芸能を受け継ぐ方々について、再確認し、再発見しようと思ったのも参加した理由であります。

私たち和もの人には、この日本の国に根付いた伝統と文化を受け継いでいく使命があると思っております。まだまだ未熟者の私ですが、日本独特の和の魅力を自分自身も学びつつ、お伝えしていけたらいいなと思っております。

舞手として目指すもの

すり足、命!白鳥のように・・・

私が詩舞を舞うにあたって常々心掛けているのは、袴のひだが美しく見える動き、そして、「すり足」です。

詩舞では地に足をつけて旋回や移動をすることが多い上、身体の動きがはっきりわかる紋付き袴というシンプルな出で立ちなので、足さばきは非常に目立ちます。
足さばきの中でも、特に、かかとを浮かせないように舞台を滑るように歩く「すり足」は重要です。上半身を揺らしたりせず、軸をぶらすことなく、まるで白鳥が水面の上をすべるようなすり足が理想であります。

白鳥は水の中では一生懸命足を動かしていても、上の体の方は平然としていますよね。そんなイメージです。

さらに、詩の持つ性格と情景の力を借りて自分自身の魂を織り込んで表現すること。それも特に大事にしていることです。


若い担い手が集う「剣詩舞スーパーチーム」

稽古風景

「剣詩舞スーパーチーム」は、全国から集められた明日を担う若人たちで結成されたチームです。2015年から活動を開始し、私もチームの一員として、剣詩舞の未来を切りひらいていくために数々の舞台出演やPR活動を行っています。
吟と剣詩舞の世界を知ってもらう入り口となり、ますます発展させていけるよう、これからも緩むことなく仲間とともに精進してまいります。

日本は、独自のさまざまな和の魅力をたくさん持っています。それは、私たち日本人にとっては宝物です。
ぜひ、そんな和の魅力に臆せずたっぷり触れて見てくださいね!

店舗・稽古場情報

店舗・稽古場名
星舟流詩舞星舟会道場
所在地
〒424-0841
静岡県静岡市清水区追分2丁目18-5
アクセス
JR東海道線「清水駅」西口より車で5分
静岡鉄道「狐ヶ崎駅」より徒歩12分
稽古日・営業日
月5回
基本は火曜日と金曜日がお稽古日ですが、他の曜日もご相談の上、承ります。
費用
入会金:3,000円
お月謝:10,000円(5回分)
お問い合わせ
090-7040-1579
maya.y.seibaigetu@gmail.com
URL
http://www.seisyu.com

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